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[WBS] 高齢ドライバーの事故多発!免許の自己返納が急増!?
2019年5月23日 2019年5月24日
池袋で高齢者が運転する車が暴走し、親子2人が死亡した事故から1ヶ月余りが過ぎました。その後も高齢ドライバーによる交通事故が後を絶たず免許を自主的に返納する高齢者も増えてきています。そうした中、高齢者の免許返納を支援する新たなビジネスが登場しています。
運転免許証更新事務室
東京・世田谷区にある運転免許証更新事務室。
出てきた高齢者に話を聞くと、
免許証の返納に来た。
連日、高齢者による事故が報道されている。
あすは我が身に起こるかもしれない。
元気出し返納しなくてもいいと思うけど、大きな惨事になってからでは間に合わない。
池袋の事故以降、運転免許を自主的に返納する人が急増。この1ヶ月の返納者数は都内だけでおよそ4,500人と事故の前から2割ほど増えています。
株式会社Car Pear神奈川県厚木市に住む関さん夫婦。
87歳の路子さんは2月に免許を返納しました。
忘れっぽくもなっているし、いろいろ低下していると思う。
返すのが遅かったかなと思うくらい。
一方、夫の健さんはまだ運転を続けています。
そこへ…
訪ねてきたのは孫の筒見憲介さん。祖父の健さんに免許の返納を促しに来たのです。
なるべくこっちでサポートするから、免許返納を考えてもらえると孫としてはうれしい。
どうしよう、どうしようという時期にきているのはよく分かる。
ちょっと考えてみてみようか。
考えてみようじゃなくて考えなきゃいけない。
どうやら返納に前向きになってくれたようです。
そういう世の中になったなと。
「運転しない方がいいよ」なんて言われると、孫たちがでかくなった喜びが半分、自分が年を取ったというのが半分。
前向きに検討してくれて、最後は「返納する」と言ってくれてうれしかった。
SOTSUMEN|卒免
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そんな筒見さん、免許を返納する高齢者や家族をサポートしようとあるビジネスを立ち上げました。その名も免許の卒業を目指すという「SOTSUMEN|卒免」。
卒免は免許返納に必要な書類の準備や乗らなくなった車の引き取りなどを支援。
返納に協力した子や孫には最大3万円の協力金を支払います。しかし、手数料は無料。一体どうやって利益を上げるのでしょうか?
そのカラクリがあるという場所に行ってみると…
「この車は?」
Car Pearの筒見憲介代表、
高齢者が免許返納したいと言うので引き取った。
高齢者から引き取った車を業者向けのオークションに直接出品し利益を上げるのです。
高齢者は同じ車に長く乗ることが多いため、その分車も痛みがち。一般的な中古車販売店では修理代がかかりそうな車は買い取ってもらえないことも…
一方、業者向けのオークションでは部品だけの需要もあるため外装の状態が悪い車でも比較的売れやすいという特徴があります。
こうして売却した車の代金の一部を元の持ち主に返すとともに協力者に最大3万円を支払う仕組みです。
去年とかいろいろ高齢者の事故があって、もし祖父が事故を起こしたときには他人ごとではない。
免許返納は家族で考えないといけないこと。
祖父を思う気持ちから生まれた新サービス。免許返納を促す足がかりとなりそうです。